パソコンの購入を検討しているとき、「レノボは買ってはいけない」「やめとけ」といった否定的な意見を目にして不安になったことはありませんか?
インターネット上では「レノボジャパンはやばい」という声や、「レノボと富士通の提携は危険なのでは?」という疑問、さらには「アメリカではレノボは禁止されているのですか?」という誤解も広がっています。
また、他のメーカーと比べて「なぜレノボは安いの?理由は?」と価格の安さに疑問を持つ方も少なくありません。中には「NECはレノボの傘下ですか?」といった企業関係についての混乱も見られます。
これらの噂や疑問に対して、実際のところはどうなのでしょうか。本当にレノボ製品を避けるべきなのでしょうか。
この記事では、過去にレノボが抱えていた問題から現在の評価まで、さまざまな視点から検証していきます。製品の品質、セキュリティの懸念、サポート体制など、購入判断に必要な情報をわかりやすくお伝えします。
レノボ製品の購入を検討している方が、正しい情報に基づいて自分に合った選択ができるよう、噂の真相に迫っていきましょう。
- レノボが「買ってはいけない」と言われる理由と背景
- レノボの評判や、過去に起きたトラブルの実態
- NEC・富士通とレノボの関係性の真相
- 製品の品質・価格・サポート体制の現状
レノボは買ってはいけないって本当?
レノボはなぜ「やめとけ」と言われるのか

結論から言えば、「レノボはやめとけ」と言われる背景には、過去のトラブルや不安を感じさせる要素があったことが理由です。
特に話題となったのが、2015年に発覚した「Superfish(スーパーフィッシュ)」と呼ばれる広告ソフトの問題です。
これは一部のレノボ製PCにプリインストールされていたもので、ユーザーの通信内容を改ざんできるリスクがあり、セキュリティ専門家からも強く批判されました。
この問題をきっかけに、「レノボ=危険なPCメーカー」という印象が一部ユーザーの間で定着してしまいました。
加えて、レノボが中国の企業であることに対する漠然とした不信感も、否定的なイメージにつながっています。
「データが漏れるのでは?」「セキュリティ面で不安」といった声は、特にビジネスシーンや情報管理に厳しい業界で根強く見られる傾向があります。
しかし、こうした懸念の多くは過去の事例や憶測に基づくもので、現在では大きく改善が進んでいます。Superfish問題もすでに対処済みで、レノボ側は再発防止策を講じ、製品のセキュリティ対策にも力を入れるようになりました。
実際、最新のモデルでは他社と同等、あるいはそれ以上の性能や信頼性を持つものも登場しており、価格と機能のバランスに優れた製品が増えています。それにもかかわらず、ネット上では古い情報や誤解が一人歩きしていることも少なくありません。
こうした背景を踏まえると、「レノボはやめとけ」という意見は必ずしも現在の実態を正しく反映しているとは言い切れないのです。
製品を選ぶ際は、過去のイメージに引っ張られすぎず、最新のレビューやスペック、信頼できる情報をもとに判断することが大切です。
「レノボジャパンがやばい」は事実なのか?

「レノボジャパンがやばい」といった検索キーワードが見られる理由は、一部の不満や誤解が誇張されて広がっていることにあります。
実際に何が「やばい」とされているのかを掘り下げてみると、多くはサポート体制への不満や、過去のトラブルに起因する印象が主な原因です。
例えば、SNSや掲示板などで「カスタマーサポートの対応が遅い」「修理に時間がかかった」といった体験談が投稿されることがあります。これらの声から、レノボ全体の評価が引き下げられてしまう傾向があるようです。
しかし、こうした問題はレノボに限った話ではなく、他のパソコンメーカーにも共通して起こり得ることです。
加えて、前述のSuperfish問題のようなセキュリティに関する過去の出来事も、「やばい」と言われる要因のひとつになっています。ただし、現在のレノボは当時の問題点を見直し、製品やサポート体制の改善に力を入れてきました。
実際、ビジネス用途で人気の高い「ThinkPadシリーズ」では、耐久性やセキュリティ機能に優れたモデルが多数ラインナップされています。

私自身も「ThinkPad X1 Carbon」を使っていますが、タイピングのしやすさや本体の軽さ、動作の安定性など、日々の業務で非常に頼れる存在です。
企業での導入実績も多く、実際に使っている立場から見ても「やばい」とは到底言えない、高品質な製品だと感じています。
一方で、低価格帯のモデルではコストを抑えるために筐体素材が簡素化されていたり、スペックが控えめなケースもあります。そうした製品をハードな用途に使おうとした場合、「期待していたほどではない」と感じる人もいるかもしれません。
とはいえ、これは製品の使い方と価格帯のバランスの問題であり、あらかじめ用途に合ったモデルを選べば、十分に満足できる場合も多いです。
こうして見ていくと、「レノボジャパンがやばい」という言葉は、あくまで一面的な評価や過去の印象に基づいたものであることがわかります。
現在のレノボは、製品の品質やサポートにおいて着実な改善を進めており、「やばい」と断定できるような決定的な根拠は見当たりません。
レノボと富士通の提携は本当に危険なのか?

結論から言えば、「レノボと富士通の提携が危険」という見方は、誤解やイメージによって生まれたものであり、実際の製品やサービスに大きな問題があるとは言えません。
こうした噂が広がった背景には、レノボが富士通のPC事業に出資したことがあります。「中国企業が日本企業を買収した」といった印象が一部にあり、それがセキュリティ面や品質への不安を助長しているのです。
しかし、実際のところ、レノボと富士通の関係は“買収”というよりも“提携”に近いものです。2018年、富士通のPC事業は「富士通クライアントコンピューティング株式会社(FCCL)」として独立し、そのFCCLに対してレノボと富士通が共同で出資する形になりました。
つまり、富士通は今でも経営に関与しており、製品の開発や品質管理においても、長年培ってきた富士通の技術や基準がしっかり活かされています。
さらに、セキュリティ面を懸念する声もありますが、現時点で「レノボ製品を使ったことで実害が出た」とする信頼性の高い事例はほとんど報告されていません。
一方、富士通ブランドのノートパソコンは、特に初心者や高齢者層から「操作がわかりやすく安心して使える国産PC」として支持されています。FCCLも日本国内に製造拠点やサポート体制を残しており、「すべて中国製になった」といった心配はあてはまりません。
このように、「レノボ 富士通 危険」という印象は、実態とはズレがあるケースが多いのが現状です。
購入を検討する際は、不安な噂や感情的な情報だけで判断せず、各モデルのスペックやサポートの内容を冷静に確認することが重要です。
アメリカではレノボは禁止されている?

結論からお伝えすると、レノボ製品はアメリカで一般消費者向けに禁止されているわけではありません。
「レノボは禁止されているのでは?」という疑問は、一部のニュース報道やSNS投稿をきっかけに広がったものであり、内容の多くは誤解に基づいています。
このような誤解の背景には、アメリカ政府が安全保障上の理由から、中国の一部企業に対して制限措置を講じていることがあります。実際、過去にはファーウェイやZTEといった通信機器メーカーが、政府機関での使用を禁じられた事例もありました。
レノボについても、国家機密を扱うごく一部の政府関連機関で使用を制限する動きが見られたことは事実です。しかし、それは「国家機密の保護」という非常に限定的な理由によるものであり、一般の企業や個人にまで及ぶものではありません。
実際、アメリカ国内の大手家電量販店やECサイトでは、現在もレノボのパソコンやタブレットが多数販売されています。一般消費者が購入・使用する上で、法的な制限は存在していません。
このように、「アメリカではレノボは禁止されている」といった情報は誤解であり、製品そのものの安全性や品質を否定する根拠にはなりません。
むしろ、レノボは世界各国でビジネス・個人用途問わず広く利用されており、グローバルブランドとしての地位を確立しています。
過去の報道や印象に左右されることなく、実際の製品情報や使用実績をもとに判断することが、正しい選択につながります。
レノボは安いけど大丈夫?理由を解説

レノボ製品の価格は、他のメーカーに比べて比較的リーズナブルな傾向があります。そのため、「価格が安すぎて大丈夫なのか?」と不安に思う人もいるかもしれません。
しかしこの低価格にはきちんとした理由があり、品質が低いというわけではありません。
まず、レノボはグローバル展開している大手メーカーであり、製品の開発・製造・販売においてスケールメリットを活かしています。
大量生産によるコスト削減や、パーツの共通化、製造拠点の効率化などによって、価格を抑えた製品を提供することが可能になっています。
特にエントリーモデルでは、必要最小限のスペックに絞ることでコストパフォーマンスを最大限に高めているのです。
また、レノボには「ThinkPad」「IdeaPad」「Yoga」など、用途に応じたさまざまなシリーズがあります。それぞれにターゲットユーザーが設定されており、たとえばIdeaPadは一般家庭向けにコストを重視したモデルとして設計されています。
このような製品戦略により、多くのユーザーが自分に合ったPCを予算内で購入できるようになっているのです。
もちろん、安さにはデメリットもあります。ハイエンドモデルに比べると、ボディ素材がプラスチック製であったり、ディスプレイの発色やスピーカーの性能が控えめだったりすることもあります。
そのため、重い作業や高い耐久性を求めるユーザーには、上位機種や別ブランドを検討するのも一つの方法です。
しかし、日常的なインターネット閲覧や文書作成、動画視聴などの用途であれば、レノボの低価格モデルでも十分に対応できます。
コストを抑えつつ、必要な性能を確保したい方にとっては、非常に魅力的な選択肢となるでしょう。購入前には、自分の使い方に合ったモデルかどうかを確認することが、後悔しない選び方のポイントです。
レノボは本当に買ってはいけないのか検証
現在のレノボの評判はどうなっている?

かつては「安いけれど品質やサポートが心配」といったイメージを持たれることもあったレノボですが、現在ではその評価が大きく変わりつつあります。
特にここ数年で、製品の完成度やサポート体制が改善され、ユーザーからの信頼を取り戻してきました。
実際にレノボ製品を利用しているユーザーのレビューを見ても、「コストパフォーマンスが高い」「使い心地が安定している」といった好意的な声が増えていますし、愛用する私もそう感じています。
レノボはグローバルに展開している大手PCメーカーであり、製品ラインナップも豊富です。エントリーモデルからハイスペックなビジネス機まで、さまざまなニーズに対応しています。
その実力は、世界の市場でも証明されています。2024年の世界PC出荷統計によると、レノボは年間6,187万台を出荷し、シェア24.2%で世界トップ。HP(20.7%)、Dell(15.3%)を大きく上回り、6年連続で首位をキープしています。
(出典:Canalys、IDC)
また、過去に指摘されたセキュリティの懸念についても、現在では対策が講じられ、安心して利用することができます。レノボはユーザーの声を積極的に反映し、製品改良やサポート対応にも力を入れています。
このように、現在のレノボは単に「安さ」だけで選ばれるメーカーではなく、品質・快適さ・信頼性の面でも着実に評価を上げているブランドだと言えるでしょう。
レノボの日本でのシェアはどれくらい?

レノボは日本市場においても、着実にシェアを拡大しています。
特にパソコン市場では、NECや富士通との提携を活かし、日本のニーズに合った製品展開を強化。その成果として、2024年の国内パソコン出荷台数において、NECレノボグループは292.7万台を出荷し、シェア23.6%で首位を獲得しています。
(出典:MM総研)
NECブランドの信頼性、富士通の設計思想、そしてレノボの生産力が融合することで、日本市場でのプレゼンスが一層高まっています。
スマートフォン分野でも、レノボ傘下の「モトローラ」が躍進中です。2024年第4四半期には日本のスマートフォン市場でシェア第3位に浮上しており、コストパフォーマンスに優れた製品が注目を集めています。
一方、タブレット市場では現時点でのシェアは高くありませんが、エンタメ用やサブ機として選ばれることが多く、一定の支持を得ています。
このように、レノボは日本市場でもパソコン・スマートフォン・タブレットそれぞれの分野で確実に存在感を高めており、「安いだけではなく、選ばれているブランド」であることを、数字が証明しています。
今後もNECや富士通との連携を強みに、国内ユーザーに向けた製品展開がさらに期待されます。
レノボタブレットの実力と注意点

レノボのタブレットは、コストパフォーマンスに優れたモデルが多く、日常的な使用やエンタメ用途を中心に高い支持を集めています。
価格帯が手頃なわりに、スペックや機能はしっかりしているのが特徴です。例えば、「Lenovo Tab Plus」は11.5インチの高解像度ディスプレイと90Hzのリフレッシュレートを備え、動画視聴やゲームも滑らかな映像で楽しめます。
MediaTek Helio G99プロセッサーと8GBのRAMを搭載し、ウェブ閲覧やSNS、動画視聴など、日常的な使い方であれば快適に動作。ストレージ面でも、最大1TBまでのmicroSDカードに対応しているため、音楽や映画などの大容量ファイルも安心して保存できます。
音響面にも配慮されており、JBL監修のスピーカーによって、コンパクトな端末ながら迫力のあるサウンドを楽しめるのも嬉しいポイントです。
ただし、注意点もいくつかあります。まず、屋外や直射日光下ではディスプレイの明るさがやや不足していると感じる場面があるため、屋外使用が多い人はチェックが必要です。
また、高負荷な3Dゲームや本格的なマルチタスク作業になると、やや動作が重く感じられる場合もあります。この点は、あくまでミドルレンジ帯のタブレットとしての割り切りが必要です。
総じて、レノボのタブレットは「価格を抑えつつ、日常的にストレスなく使いたい」という方にとって、非常に魅力的な選択肢と言えるでしょう。
タブレット選びでコスト重視の方や、サブ機を探している方には、候補に加える価値が十分にあります。
NECは本当にレノボの傘下なのか?
結論から言うと、NECは完全にレノボの傘下にあるわけではありません。あくまで「PC部門に限って提携している関係」であり、NECという企業そのものがレノボに買収されたわけではないのです。
この誤解が生まれた背景には、2011年に設立された合弁会社「NECパーソナルコンピュータ株式会社(NEC PC)」の存在があります。NECとレノボはこの合弁会社を通じて、PC事業を共同で展開しており、現在はレノボが過半数の株式を保有しています。
つまり、NEC PCに関してはレノボの影響を受ける立場にあるのは事実ですが、本体である日本電気株式会社(NEC)は、今も独立した大手電機メーカーとして存在しています。
この提携によって、NECブランドのパソコンはレノボのグローバルな製造・調達体制を活用できるようになり、コストや生産効率の面で大きなメリットを得ています。
一方で、NECが持っていた日本市場向けの設計思想や品質基準も維持されており、「安心して使える日本ブランドのPC」としての評価も根強く残っています。
たとえば、NEC製のノートパソコンは操作性やサポート体制の丁寧さが評価されており、特に初心者やシニア層からの支持が厚い傾向があります。
このように、NECとレノボの関係は「買収」ではなく「協業」に近く、消費者としてはそれぞれのブランドの特徴を正しく理解することが大切です。
混同しがちな部分ではありますが、NECは今も独自の企業活動を続けている日本企業である、という点は押さえておくと安心です。
レノボは昔と比べてどう変わった?

かつてのレノボには、「価格は魅力だけれど信頼性に欠ける」といった印象を持っていた人も少なくありません。
特に2010年代前半までは、プリインストールソフトによるトラブルやセキュリティ面の不安が取り沙汰され、ネガティブな評価が集まっていた時期もありました。しかし、そうした課題を経て、現在のレノボは大きく進化しています。
まず注目すべきは、製品の品質向上です。ビジネス向けの「ThinkPad」シリーズでは、堅牢性・操作性・セキュリティ機能に優れた設計が施されており、多くの企業や専門職ユーザーに選ばれ続けています。
また、家庭用モデルでも、コストを抑えつつ使いやすさやデザイン性の面での改良が進んでおり、日常使いにも十分対応できる性能が備わっています。
加えて、サポート体制も着実に改善されています。以前は対応の遅さや連絡の取りにくさが指摘されていましたが、現在では日本国内の拠点を通じた対応が整備され、チャットや電話でもスムーズにやり取りできるようになりました。
これにより、トラブルが起きた際の不安も軽減され、安心して選べる環境が整いつつあります。
さらに近年では、環境や社会への責任にも積極的に取り組む姿勢が見られます。環境配慮型の素材使用や製品のリサイクルプログラム導入など、サステナビリティへの意識も高まっています。
もはや「安かろう悪かろう」といったイメージは過去のもの。現在のレノボは、品質・サポート・企業姿勢のいずれにおいても着実に進化したグローバルブランドとして、世界中での信頼を築いています。
昔の印象だけで判断せず、今のレノボを正しく知ることが、満足のいく選択へとつながるはずです。
レノボは買ってはいけないと言われる理由と現在の実情まとめ
- 過去にSuperfish問題でセキュリティへの不信感が広がった
- 中国企業であることから情報漏洩の懸念を持たれることがある
- サポート対応が遅いとの口コミが散見される
- 富士通やNECとの提携が誤解を招いている
- 格安モデルでは素材や構造が簡素化されている場合がある
- ネット上での「やばい」「危険」といった表現が誇張されて拡散された
- ThinkPadシリーズなどはビジネス用途で高評価を得ている(筆者も使用)
- 富士通ブランドは品質・設計に富士通の基準が引き継がれている
- レノボ製品使用による明確なセキュリティ被害の報告は少ない
- アメリカでは一部政府機関で利用制限があるが、一般使用は禁止されていない
- 大量生産とパーツ共通化により低価格を実現している
- 安価な製品は高負荷作業に向かない場合もある
- サポート体制や製品品質は以前より大幅に改善されている
- 日本国内でもレノボのシェアはスマホ・PC分野で拡大している
- 現在の製品は価格と性能のバランスが取れており選択肢として魅力的である