基本的に新品のパソコンはもちろん、中古パソコンにもOS(WindowsやMac OSなど)がインストールされています。
しかし中古パソコンショップやフリマサイトを見ると、OSがない中古パソコンが販売されていることがあります。
OSがインストールされていない中古パソコンはかなり価格が安いです。
そのため予算が限られている方の中には…
「OSがない中古パソコンを買って安く済ませることができないか?」
と興味を持たれている方がいるかもしれません。
そこでこの記事では、「OSがない中古パソコン」について、以下の疑問に回答します。
- OSがない中古パソコンとは何か?なぜ価格が安いのか?
- OSがない中古パソコンを買ってWindows10や11を後からインストールできるのか?
- OSがない中古パソコンは初心者にオススメできるのか?
OSがない中古パソコンに関する疑問は、この記事を読めば解消するはずです。ぜひ参考にしてください。
「OSなし」の中古パソコンとは?なぜ安く購入できる?
OSがない中古パソコンとは、以下の2つのどちらかの状態を指すことが多いです。
- HDDやSSDなどのストレージ(記憶媒体)自体が搭載されていない(取り外されている)
- HDDやSSDなどのストレージは搭載されているが、OSがインストールされていない
Windows10、11などのOSは、HDDやSSDなどのストレージにインストールされるため、OSなしの中古パソコンを使用するためには、
- ストレージがない中古パソコン → ストレージとOSの両方を別途用意する必要がある
- ストレージがある中古パソコン → OSだけ用意すればOK
となります。では別途用意する場合どれくらいかかるのか。
Windowsの最新OSであるWindows11と容量1TBのHDD、容量500GBのSSDについて、Amazonで価格を調べてみました。
- Windows11:17,600円
- HDD 1TB:16,160円
- SSD 500GB:8,283円
ストレージが搭載されていれば、Windows11だけで済みますが、ストレージとOSを両方用意するとなると2万円を軽く超えてきます。
OS(場合によってはストレージも)を別途購入すると高額であるため、OSが入っていないパソコンはその分だけ安く販売されているのです。
特にストレージが搭載されていない中古パソコンについては、動作確認されていないジャンク品として販売されていることも多く、かなり安いですね。
OSがない中古パソコンにWindowsをインストールする方法と手順
OSがない中古パソコンでも、別途OSを用意すればインストール可能です。
OSをインストールと聞くと、条件反射的に「無理!」と思う方もいるかもしれませんが、安心してください。
操作自体は画面に表示された通りに行うだけなので簡単。初心者の方でも大丈夫です。
インストールできるOSには、WindowsやLinux(リナックス)、Mac OS等がありますが、この記事では一番多くの方が使用しているWindowsのインストール方法について解説します。
手順①:OSのインストールメディア(ディスクまたはUSBメモリ)を用意する
OS | メインストリームサポート終了 | 延長サポート終了 |
---|---|---|
Windows 7 | 2015年1月13日 | 2020年1月14日 |
Windows 8、8.1 | 2018年1月9日 | 2023年1月10日 |
Windows10 | 2022年5月10日 | 2025年10月14日 |
Windows11 | 未定 | 未定 |
2024年現在であれば、インストールするOSはWindows10または11のどちらかを選びましょう。
WindowsOSにはサポート期間というのが設定されており、Windows7は2020年1月14日まで、Windows8は2023年1月10日までとなっており、どちらも既に終了しています。
OSは完璧なものではなく、月日が経つに連れて色々な問題が出てきます。サポート期間内であればその問題に対し、販売元であるMicrosoftが都度修正プログラムを提供してくれるのです。
サポート期限を過ぎたOSは問題が発覚しても改善されないため、セキュリティ的に非常に危険。最新のOSが推奨されるのはこれが理由です。
ちなみにですが、中古のOSを使うのはNGです。
ヤフオクやメルカリなどのフリマサイトでは、恐ろしいほど安く売られているものがありますが、あれはライセンス違反となります。
手順②:ストレージが搭載された中古パソコンを用意する(スペックに注意)
ストレージが搭載されていない中古パソコンの場合は、HDDまたはSSDのいずれかを用意する必要があります。
用意ができたらOSをインストールしますが、その前にWindows10と11、それぞれのシステム要件を確認しましょう。
Windows10 | Windows11 | |
---|---|---|
CPU | 1GHz以上のCPUまたはSoC | 1GHz以上で2コア以上の64ビット互換CPUまたはSoC |
メモリ | 32ビット:1GB 64ビット:2GB | 4GB |
ストレージ | 32ビット:16GB 64ビット:32GB | 64GB以上 |
グラフィックカード | DirectX 9以上(WDDM 1.0)以上 | DirectX 12以上(WDDM 2.0)以上 |
ディスプレイ | 要件なし | 9 インチ以上で 8 ビット カラーの高解像度 (720p) |
システム要件とは「動作するための最低スペック」のこと。
「ちょっとくらいスペックが足りなくてもインストールできるんじゃないの?」
そう思う方もいるかもしれませんね。
確かにシステム要件を満たしていないパソコンに、無理やりOSをインストールすることはできますが、以下の免責事項が適応されることになります。
この PC は、Windows 11 を実行するための最小システム要件を満たしていません。これらの要件は、より信頼性が高く、より高品質のエクスペリエンスを保証するのに役立ちます。 この PC に Windows 11 をインストールすることはお勧めできません。互換性の問題が発生する可能性があります。 Windows 11 のインストールを続行すると、PC はサポートされなくなり、更新プログラムを受け取る資格がなくなります。 互換性の欠如による PC の損傷は、製造元の保証の対象外です。
最小システム要件を満たしていないデバイスに Windows 11 をインストールする
Microsoftのサイトにも、「システム要件を満たしていないパソコンにインストールして何か不具合があった場合、保証の対象外となる」と書かれていますので、止めておいた方が無難でしょう。
以上から、システム要件よりもある程度余裕を持ったスペックの中古パソコンが望ましいです。
手順③:Windows10/11のインストールディスク(DVD-ROM)またはUSBメモリをセット後にパソコンを起動する
Windows10または11のインストールディスクを使用する場合は、パソコンに搭載されている光学ドライブにセットします。
デスクトップパソコンにはほぼ光学ドライブが搭載されていますが、ノートパソコンには光学ドライブが搭載されていない機種もあります。
その場合は以下のような外付けの光学ドライブを接続してください。
インストールディスクを挿入したら、パソコンの電源ボタンを押して起動してください。USBメモリを使用する場合は、USB端子に挿入した後にパソコンを起動します。
パソコンが起動したら、「F2キー」を連打して、BIOS(バイオス)画面を表示させるのですが、パソコンのメーカーや機種によって「F2」以外の場合もあります。
F2でダメなら、「Del」、「F1」、「F8」、「F10」、「F12」などを試してみてください。どれかがヒットするはずです。
本当は「このキー」と言いたいところなんですが、同じメーカーでも販売した年によって違うこともあるため、「確実にこれ!」と断言できません。ご了承ください。
手順④:BIOS画面からOSをインストールする
BIOS画面が表示されたら、起動メディアが対象になっている(優先順位が1番目になっている)ことを確認します。
インストールディスクを使用する場合は、インストールディスクを、USBメモリを使用する場合は、USBメモリが選択されていることを確認してください。
Windowsのセットアップ画面が起動したら、あとは手順通りに進めていくだけ。
画面にすべての手順が表示されますので、初心者の方でもそこまで迷わずに作業できると思います。
指示に従って操作を行えば、OSのインストールは完了。途中でプロダクトキーを入れる場面がありますが、添付されたキーを間違えずに入力すればOKです。
OSなしの中古パソコンにWindowsをインストールする方法まとめ
- OSなしのパソコンとは、ストレージ(記憶媒体)自体が搭載されていない、またはストレージにOSがインストールされていない状態を指す
- ストレージやOSは結構な金額であるため、OSなしのパソコンは安い
- OSなしの中古パソコンには別途ストレージとOSを用意すればインストール可能
- OSのタイプにはインストールディスクとUSBメモリがある
- OSは2024年現在、Windows10か11を選ぶ
- OSのシステム要件を満たした中古パソコンを用意する
- 快適に作業したいなら、システム要件よりも多少余裕を持ったスペックの中古パソコンを用意する
- OSのシステム要件を満たしてないパソコンにインストールした場合、不具合が出ても保証対象外
- OSをインストールする際は、BIOS画面で対象のメディアが選択されていることを確認し、あとは手順通りに操作するだけ
以上、OSがない中古パソコンにOS(Windows)をインストールする方法について解説しました。
OSがない中古パソコンは確かに安いですが、OSに加え、場合によってはストレージも用意する必要がありますので注意してください。
そしてOSは、2024年現在サポート期間中であるWindows10か11を選びましょう。
色々専門用語が出てくるので、一見難しそうな印象を受ける人もいるかもしれませんが、やること自体は至ってシンプルなので、初心者の人も安心してください。
パソコン初心者は正規品のOSがインストールされた中古パソコンがオススメ
OSのインストール手順自体はそこまで難しくないですが、これからパソコンを始めるような初心者の方には、OSのインストールは少しハードルが高いかもしれません。
また仮に安く購入できても、ストレージやOSを別途用意しなければなりませんので、かえって高くつく可能性もあります。
そのため初心者の方には、OSがない中古パソコンではなく、最初から100%正規品のOSがインストールされている中古パソコンを管理人はオススメします。
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