製造販売したマイクロソフトですら、なかったことにしたがっているようにも感じられるSurfaceRTとSurface2。
この2機種には通常のWindows(7、8、10、11等)ではなく、WindowsRTと呼ばれる特殊なOSがインストールされています。
そんなSurfaceRTやSurface2について、本記事では以下について解説します。
- 2024年現在、SurfaceRTとSurface2を購入する価値はあるのか?
- SurfaceRTとSurface2の違いは?
- SurfaceRTとSurface2を購入できる場所はあるのか?
SurfaceRTやSurface2の購入を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
SurfaceRTとSurface2の特徴やスペック、違いを徹底比較
まずはSurfaceRT、Surface2について簡単に説明させて頂きます。
Microsoftはそれまで自社でパソコンを販売していませんでしたが、2013年3月15日(海外は2012年10月26日)に発売されたSurfaceRTを皮切りに本格的にPC市場に参入します。
作業する時はキーボードを接続しノートパソコンとして、プレゼンやネットサーフィン等ではタブレットとして使うという2つの機能を併せ持った2-in-1のタイプ。
項目 | SurfaceRT | Surface2 |
---|---|---|
OS | WindowsRT(8.1に更新可) | Windows RT 8.1 |
CPU | NVIDIA Tegra 3 | NVIDIA Tegra 4 |
メモリ | 2GB | 2GB |
ストレージ | 32または64GB | 32または64GB |
ディスプレイ | 10.6インチ(解像度1366×768) | 10.6インチ(解像度1920×1080) |
外部メモリ | Micro SD | Micro SD |
接続端子 | USB 2.0、Micro HDMI | USB 3.0、Micro HDMI |
バッテリー駆動時間 | 8時間 | 10時間 |
Bluetooth | 4.0 | 4.0 |
WiFi | 802.11a/b/g/n | 802.11a/b/g/n |
キックスタンド | 22度の1段階 | 22、40度の2段階 |
カラー | 黒 | シルバー |
サイズ | 275 x 172 x 9.38 (mm) | 275 x 173 x 8.9 (mm) |
重量 | 680g | 676g |
価格(当時) | 32GB:34,800円 64GB:44,800円 | 32GB:44,800円 64GB:54,800円 |
こちらはSurfaceRTとSurface2の比較表です。
SurfaceRTは当時のAndroidのタブレットでもよく見るスペックであり、その価格の安さ、そして軽さから発売前から注目されていました。
しかし、SurfaceRTに搭載されていたOSは、多くのパソコンに搭載されている通常のWindows(Windows7、8、10、11など)ではなく、WindowsRTだったのです。
このWindowsRTが市場に受け入れられませんでした。
理由は、Windowsのパソコンで普通に使っていたソフトがインストールできない、という制限があったためです。
具体的に言いますと、Windowsのパソコンで普通に使用できていたワードやエクセルなどのオフィスソフト、フォトショップなどの画像編集ソフトなどが使えない、ということです。
これはさすがに厳しいですよね。
一応Google PlayやApple Store等の代わりとなるアプリストアがあり、そこで配布されているアプリはインストールすることができました。
しかし、ストアはもちろんアプリも洗練されておらず、とにかく使い勝手が悪かったです。
また、機能が制限されたMicrosoft製のオフィスを使うことができましたが、マクロやVBAは使えず、どちらかと言うと、Googleドキュメントやスプレッドシートに近い感じでした。
そんな中、後継機種であるSurface2が、2013年10月25日に販売となりました。上の表からアップデートされた部分を抜き出したのがこちら。
項目 | SurfaceRT | Surface2 |
---|---|---|
CPU | NVIDIA Tegra 3 | NVIDIA Tegra 4 |
ディスプレイ | 10.6インチ(解像度1366×768) | 10.6インチ(解像度1920×1080) |
接続端子 | USB 2.0、Micro HDMI | USB 3.0、Micro HDMI |
バッテリー駆動時間 | 8時間 | 10時間 |
キックスタンド | 22度の1段階 | 22、40度の2段階 |
カラー | 黒 | シルバー |
サイズ | 275 x 172 x 9.38 (mm) | 275 x 173 x 8.9 (mm) |
重量 | 680g | 676g |
CPUはTegra 4となりパワーはかなり上がりました。当時4~6倍の性能とも言われていたほどです。そして、ディスプレイの解像度もフルHDへ。
それ以外では、USBが2.0から3.0へ、バッテリー駆動時間が2時間伸びて10時間へ、キックスタンドが2段階になりました。
外観はカラーが黒からシルバーへ、サイズは若干薄くなり、若干軽くなりましたが、これは微々たるものです。
とはいえ、全体を見るとかなりパワーアップしており、 SurfaceRTと Surface2は別物と言うくらい進化しました。
簡易版ではありますがOfficeも入っていますし、使い道を絞れば十分売れるスペックではあったと思います。
しかしその後も売上は伸びず、WindowsRTは姿を消すことになりました。
SurfaceRTとSurface2はストアアプリしか使えない
現在Windows10以上のOSを利用している方は、Windowsにボタンをタップすると、「Microsoft Store(買い物袋のマークが目印)」をアプリ一覧の中に見つけることができるはずです。
それをクリックすると、SurfaceRT、2でも利用できる様々なアプリをチェックすることができます。
そしてここが重要。
ストアにないアプリはSurfaceRTやSurface2では利用できません。ここがSurfaceRT、Surface2が普及しなかった最大の原因だと私は考えています。
少ないですが、ストアにあるアプリの中から、いくつか日常利用できそうなものをご紹介します。
まずは、「LINE」。これはスマホのものと同様に利用できます。
他にTwitter用のアプリである「Mevy」、画像編集用のPhotoshop(元はスマホ向けのもの)、動画アプリのHulu、ニコニコ動画、漫画を読むためのアプリ「Readia」といったものがあります。
ただ、アプリストアが見づらい、AndroidやiOSに存在するアプリが少ない、検索してもヒットしづらいなど、一覧表示や検索機能の問題で、アプリの機能がわかりづらいといった欠点もあります。
一番気になる点は、Google製のアプリが一切存在しないことです。GoogleがGoogleMapやGoogleドライブなどを提供していれば、もう少し売れ行きが違ったかもしれませんね。
アプリを探す際は、ストア検索をするだけでなく、ネットで目当ての機能を持ったWindows用アプリがないか探してみて、存在が確認できたらそのアプリの名前でストアを検索してみましょう。
発売当時の5~6万円という価格は高価でしたが、現在の中古市場での価格であれば、それなりに満足して利用できるタブレットPC。それがSurfaceRTやSurface2です。
結構古いパソコンのため、取り扱っている中古パソコンショップは少なく、メルカリで在庫を確認できました。
数に限りがありますので、探している方はチェックしてみてください。
メルカリで出品されているSurface
今後の事を考えるとWindows10、11搭載のパソコンがオススメ
先ほど紹介したアプリや機能制限はあるものの、ちょっとした文書作成、ネットサーフィンくらいの用途であれば、SurfaceRT、Surface2でも概ね満足できると思います。
ただ、今後WindowsRTが搭載されたパソコンが発売される可能性はゼロですし、
- 今までWindowsで使ってきたアプリを使いたい
- OfficeではマクロもVBAも使いたい
- 使い勝手もできれば今まで通りがいい
- パソコンを買ったらある程度長い期間使いたい
という方には、Windows10か11を搭載したパソコンの方が間違いなくオススメできます。
もし私が友人や家族にSurfaceRTやSurface2について聞かれたら、以下のように回答します。
- SurfaceRTやSurface2を買おうと思っているんだけど、どう思う?
-
買ってもいいと思うけど、今のWindowsのパソコンで使っているアプリが使えないし、古いからバッテリーが持たない可能性もあるね。
もし似たようなタイプのパソコンでリーズナブルな物を探しているなら、Surface Goシリーズがおすすめだよ。
SurfaceRTやSurface2を検討されているということは、タブレットとしても、ノートパソコンとしても使いたい、そして持ち運びができる軽量さを求めている方だと思います。
それならば現行のSurface Go3、もしくは1世代前のSurface Go2が用途的にピッタリかと思います。
両者の比較表はこちら。
項目 | Surface Go2 | Surface Go3 |
---|---|---|
CPU | Pentium Gold 4425Y または Core m3 | Pentium Gold 6500Y または Core i3-10100Y |
メモリ | 4GB または 8GB RAM | 4GB または 8GB RAM |
ストレージ | eMMC64GB または SSD128GB | eMMC64GB または SSD128GB |
液晶サイズ | 10.5型(1920 x 1280) | 10.5型(1920 x 1280) |
重量 | 約544g | 約544g |
バッテリー | 最大約10時間 | 最大約11時間 |
同梱Office | Office Home & Business 2019 | Office Home & Business 2021 |
外部端子 | USB-C 3.5 mm ヘッドフォン ジャック Surface Connect ポート MicroSDXC カードリーダー SIMカードスロット(LTEモデルのみ) | USB-C 3.5 mm ヘッドフォン ジャック Surface Connect ポート MicroSDXC カードリーダー SIMカードスロット(LTEモデルのみ) |
Surface Go2とSurface Go3を比較すると、サイズや重さ、メモリ、ストレージ、外部端子については全く同じです。
Surface Go2 → Surface Go3になって変わった部分はこの5つ。
- CPUの性能が1.5倍程度アップした
- バッテリー駆動時間が1時間延びた
- 付属するMicrosoft Officeソフトのバージョンが2019→2021になった
- マイクの性能が強化された
- 本体カラーがプラチナのみから、プラチナかマットブラックの2色から選べるようになった
Surface Go2とSurface Go3どちらも別売りのタイプカバーを使えばノートパソコンとして使えますし、Surfaceペンを使えば紙に書くような感覚で手書き入力も可能です。
重さも約544gと非常に軽く、サイズ的にも持ち運びに困りません。
管理人はSurfaceペン、Apple Pencil第1世代、Apple Pencil第2世代の使用経験があります。
Surfaceペンは、Apple Pencilには追従性は若干劣るものの、ちょっとしたイラストを描いたりメモを取るくらいでしたら、十分快適に使用できます。
おすすめはSurface Go3。ただ予算に限りがある方は、性能は少し劣りますがSurface Go2もアリだと思います。普段使いとしては問題ないスペックですよ。
Surface Go2、Surface Go3の中古は中古パソコン専門店のイオシス(Surfaceシリーズのページ) で在庫を確認できました。
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