今回は、パソコンの自作や増設に使用するメモリについてのお話です。
メモリに限りませんが、パソコンのパーツを購入するとなるとお金がかかりますので、少しでも金額は抑えたいところ。
そこで注目したいのが、中古のメモリ・ジャンク品のメモリです。
ただ中古・ジャンク品のメモリと聞くと、以下のような心配や疑問があるという人もいるかと思います。
- 中古やジャンク品のメモリって買っても大丈夫?問題なく使用できる?
- そもそも中古品とジャンク品の違いって何なの?
この記事を読めば、中古・ジャンクのメモリに関する疑問は解消できます。参考にして頂けるとうれしいです。
中古品とジャンク品の違いとは?メリットとデメリットについても解説
まずは中古品とジャンク品の違いについてお話します。
どちらも中古品であるため、ジャンク品も中古品の中に含まれるわけですが、パソコンのパーツの場合は別物として扱うケースが多いですね。
明確な定義はありませんが、それぞれの特徴を表にまとめるとこんな感じです。
中古品は文字通り中古の製品ですが、パソコンショップにおいて動作確認された上で販売されているパーツという認識でOK。
中古品のメリットは、販売店による動作保証があるため安心であること。デメリットは新品よりは安いですが、ジャンク品よりも値段が高いという点です。
一方ジャンク品は、電源ボタンを押しても起動しないなど故障したパソコンから使えそうなので取り出したけど、動作確認をせず販売されているパーツ、というイメージですね。
ジャンク品は動作確認されていない分値段が安いのがメリット。動かない可能性もある点がデメリットになります。
パソコンショップで購入する場合は上記の認識でOKですが、フリマサイトの場合は要注意。
メルカリやヤフオク、ラクマ等のフリマサイトで個人が出品する中古のパーツは、保証がありません。
仮に商品説明で「動作確認済」と記載されていても、それはあくまで個人の見解です。
フリマサイトに出品されている中古メモリは、基本ジャンク品と思っておいた方がいいでしょう。
メモリが中古・ジャンク品の中で最も見かけるパーツである理由は?
中古パソコンショップの実店舗に行くと、メモリが単品で販売されているのをよく見かけます。
電源やCPUなどの中古品は取り扱っていないお店でも、メモリだけは置いてある、なんてことが意外とあるんですね。
なぜメモリの中古が多いのでしょうか?
それはパソコンの性能に限界を感じた時、最初に交換(または増設)する部分がメモリであることが多いからです。私もメモリの増設は何回も行っています。
初心者の方はメモリの増設なんて聞くと「自分にはできない!」なんて思いがちですが、全然そんなことはありません。
例えばノートパソコンであれば、裏蓋のネジを外して古いメモリを外し、新しいメモリをセットするだけ。スロットが複数あればその分追加することができます。
とても簡単なので、パソコン初心者の人でも全然できるので挑戦してみてください(MicrosoftのSurface Proのように、メモリの増設・交換が難しい機種もあります)。
例えば、もともと2GBのメモリが2枚入っているパソコンがあったとしましょう。そのうちの1つを4GBのメモリに増設(交換)した場合、2GBのメモリが1枚余りますよね。
他にパソコンをいくつか持っている方ならまだしも、1台しか持っていない方にとっては正直使いみちがありません。結果、中古市場に流れていくことになります。
またメモリは丈夫なので、故障したパソコンでもメモリだけは使える、なんてことが少なくありません。そのため流通量が多く、見かける頻度も多いのです。
メモリは種類と規格に注意!マザーボードとの相性が重要
「とりあえず新製品!」と高性能なメモリをAmazonあたりで購入しても、パソコンによっては使用できない場合があります。事前に確認しておくべきポイントを以下にまとめました。
- インターフェース(形状)
- 規格
ポイント1:インターフェース(形状)
- デスクトップパソコン → DIMM
- ノートパソコン、液晶一体型パソコン → SO-DIMM
デスクトップパソコンはDIMM、ノートパソコンと液晶一体型パソコンはSO-DIMMのモジュールになります。
言葉で説明してもわかりづらいと思いますので、実際の物を見た方が早いかと思います。
上がデスクトップパソコン用、下がノートパソコンと液晶一体型パソコン用になります。
ポイント2:規格
メモリには以下のような規格(種類)があり、数字が大きいほど新しい世代となっています。
- DDR SDRAM
- DDR2 SDRAM
- DDR3 SDRAM
- DDR4 SDRAM
上から第1世代、第2世代、第3世代、第4世代と呼ぶことが多いです。ただしそれぞれに互換性がないことに注意が必要です(ピンの数が異なる)。
互換性がないのは、パソコンのマザーボードによって対応するメモリが異なるため。つまり、新しい世代のメモリを使いたいのであればマザーボードも交換する必要があるというわけですね。
ただマザーボードを交換するレベルであれば、パソコン自体を買い替えた方がオトクです。中古パソコンを安くオトクに購入したい人は、以下の記事を参考にしてみて下さい。
>>中古パソコンを買うならどこ?はじめてでも安心の選び方ガイド
ジャンク品は「動いたら儲けもの」のスタンスで
最近のパソコンであれば多くがDDR3、DDR4対応であるかと思います。これらの規格であれば、販売店側でしっかりと動作確認も行われ「中古品」として販売されている傾向にあります。
ただ「ジャンク品」としてカゴなどにまとめて放り込まれているのは、DDR2などの古い世代のものである場合が多いですね。
いくらメモリが丈夫とは言え、ジャンク品のメモリは動作未確認な上に雑に扱われているため、いざ購入してパソコンに取り付けても動かなかったというケースがあります。
ジャンク品のメモリは博打。価格は安いけど動いたら儲けものくらいに思っておいた方がいいでしょう。
中古・ジャンクメモリでよくある質問
- 故障したパソコンから取り出したジャンクメモリなんて使えるの?
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メモリの寿命は半永久的で、少なくとも10年間はもつとされています。実はメモリってめちゃくちゃ丈夫なんです。
もちろんこれは「通常の使用では」という条件の話なので、何回も床にパソコンを落としたことがあるといった場合は10年以内に故障することもあり得ます。
- ジャンクメモリがウイルスに感染している可能性はある?その場合の症状は?
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ジャンクかどうか関係なく、そもそもメモリがウイルスに感染することはありません。
メモリはあくまでデータやプログラムの一時的な保管場所であり、電源を切るとメモリ内のデータも削除されるようになっています。基本的に感染するパーツはストレージ(HDDやSSD)です。
メモリが原因でパソコンがウイルスに感染することはありませんので、安心してください。
- ハードオフで中古メモリ買うのはどうなの?
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動作確認済の中古メモリであれば、購入するのもアリ(値段にもよります)。ただ、ジャンクコーナーのメモリについては初心者にはオススメできません。
YouTubeで「ハードオフのジャンクコーナーから掘り出し物発見!」といった動画がありますが、あれは経験と知識が豊富なプロでないと無理。
またプロですらハズレを引くことがあることを考えると、避けた方がいいでしょう。
中古品・ジャンク品のメモリに関するまとめ
以上、中古品のメモリとジャンク品のメモリ、それぞれの特徴と注意点について解説しました。
それぞれおすすめできる人は以下のような感じになります。
予算が厳しい人はジャンク品にかけてみるのも1つの方法です。ただ動かない可能性がありますので、そこを納得した上で購入する必要があります。
管理人としては「どうしてもお金がない」場合を除き、基本的にはジャンク品ではなく、動作確認された中古メモリの購入をオススメします。
またメモリには形状と規格があり、マザーボードとの相性がありますので、購入前に確認するのを忘れないでくださいね。
ちなみに、メモリの外観は気にしなくてOK。メモリはパソコンの内部に設置されているため、外側からは一切見えません。傷だらけでも動けば良いんです。動けば(笑)。
中古メモリの購入場所ですが、保証がないフリマサイトではなく、信頼できる中古パソコン専門店で購入頂くのがベストです。
中古のメモリを取り扱っているショップはいくつかありますが、在庫が豊富なのはパソコン工房ですね。メモリを安く購入したい方はぜひチェックしてみて下さい。
中古メモリの販売ページですが、左サイドバーにある「中古パソコンパーツ」から入ってください。
手持ちのパソコンの動作が遅くてイライラしていませんか?
手持ちのパソコンが古く(例えばWindows8以前のもの)、「メモリの増設だけではパフォーマンスの改善は厳しいかな…」と言う方は、この機会に中古パソコンを検討してみてはいかがでしょうか?
「古い、汚くて傷だらけ、おまけにすぐ故障する」なんてイメージが強い中古パソコンですが、中古パソコン専門店であればその心配はありません。
熟練の専門スタッフが徹底的に清掃、動作確認した上で販売されており、またショップ独自の保証があるので、フリマサイトやリサイクルショップとは安心感が違います。そしてとにかく安いです。
以下の記事で、私が実際に購入した中で本当におすすめできる中古パソコン専門店についてくわしく解説しています。ぜひ参考にしてください。
>>中古パソコンを買うならどこ?はじめてでも安心の選び方ガイド